東京・池袋にオープンしたハラル料理の店「The Manhattana FISH MARKET」ではイスラム教のスカーフ姿の店員さんが出迎え、客はもちろんイスラム教徒が多いのだが、日本人も多い。子ども連れの女性もいる。行列もできている。
アジアを中心に8か国で展開し、今年3月(2015年)に日本に初出店した。看板料理は「シーフードプラッター」(3218円)で、エビ、魚、鶏などの盛り合わせ料理だ。
上智大「ハラル弁当」毎日完売!「体に優しそう」「見た目もヘルシー」
ハラルとはイスラム教の教義に則って処理された食材を使った料理のことで、豚肉とアルコールは禁じられ、それ以外にもいろいろ手続きがいる。まず食材で「ハラル認証」を受けないといけない。飼育の方法から処理方法、管理・輸送から調理まで、動物性由来のものがないか細かくチェックする。すべて植物性由来だからヘルシーということで、女性に人気なのだ。客の女性たちは「脂に動物質の感じがないからスーッと体になじみます」「あっさりでおいしい」と話している。
東京・四谷の上智大学では毎日140個の「ハラル弁当」が完売する。本来はイスラム教徒の学生用に4月から始めたものだが、女子学生に大受けで、やはり「体に優しそう」「おいしい。見た目もヘルシー」「前から美味しそうだなと思っていたが、いつも売り切れだった」と話す。
食の専門家は「健康志向と安全性があるんだと思います。肥料から土壌から調べて認証されているものが多いですから、安全性は一番高いんじゃないですか」という。
自宅でも食べたいという人たちもいて、モロッコ料理店で開かれている料理教室も人気だ。参加者は「安全なんですね。成分表記がされていたり、原産国もウソがない」「おいしくて簡単、おしゃれな料理。家族からもリクエストされる」と話している。教室を主催するリフキー・ヒシャムさんは、「日本では食べ物に困るんです。内容を聞いてもよくわからないし、それがよくなってきた」
アラブ料理だけじゃない・・・「ハラル認証」の和食、中華、イタリアン
司会の羽鳥慎一「少し前からハラルという言葉が知られてきましたね。増えてきたんですね」
尾木直樹(教育評論家)「大学だけでも留学生(イスラム教徒)が7000人くらいいますからね。外国語関係のところなんかやってますよ」
取材した岡安弥生リポーターは「ハラルというとエスニックと思われますが、中華も和食もイタリアンもあるんです。認証食材でちゃんと調理されていればハラルフード。工場でもアルコール消毒はダメです」と報告する。
尾木「アルコールがダメ?」
羽鳥「食材を出す側は大変だが、逆の立場からは安心ですよね」
山名裕子(臨床心理士)「この食材を使って料理したいくらいですよ」
赤江珠緒キャスターー「モスレムはアルコールはダメくらいの認識しかなかったけど、こんなに厳しいとはねえ」
羽鳥「高くはないんですか」
岡安「厳しいチェックを受けていますけど、高くはないですね」
羽鳥「広がるかもしれない」
尾木「成分までわかってね、最高の食育」
当のイスラム諸国ではそんなに厳しいとは思えないのだが、ケガの功名か?