規制論議が広がるドローンの未来を探る「第1回国際ドローン展」が、きょう20日(2015年5月)から22日まで千葉・幕張メッセで開かれている。国内50社が参加していて、実用化のための技術レベルはかなり高い。
リポーターの中谷隆宏が「何ですか、これ」と最初に目を止めたのは真っ赤な飛行体で、プロペラが垂直方向に4つ、水平方向に2つある。千葉大の野波健蔵・特別教授が開発したドローンだ。全長3メートルの翼があって、時速150キロでモノの運搬に使える。
セコム自動警備―不審者侵入で飛び立ち、監視・追跡して通報
当面、ドローンがもっとも活躍しそうなのは警備の分野だ。セコムは独自にシステムを開発している。警備エリアに不審者が入ってくると自動的に飛び立って、侵入者を監視・追跡し、警備システムにつなげる。すでに100件以上の問い合わせがきているそうだ。
簡単な宅配も可能になるかもしれない。日用品など軽いものなら、山の上に住むお年寄りに届ける実験が成功している。災害地や火山の噴火の映像送信などは活用の主目的のひとつだが、「自撮りドローン」も発表になった。「リリー・カメラ」という名で、プロモーション・ビデオによると、スノーボーダーがスタート地点で「リリー」を空中に投げ上げて滑り始めると、後を追いかけて撮影を続ける。目的地に着くと自動的に手の平に戻ってくる。防水だから水の上に投げても飛び上がる。
AED緊急搬送、海難救助、登下校監視・・・用途広いが追い付かに規制
官邸に落ちたドローンは意図的な政治的メッセージだったようだが、他にも遊びのドローンがあちこちに墜落している。政府は東京都心の皇居、国会、官庁街を「飛行禁止」にし、東京都も公園などで同じ措置をとったが、混乱のもとはルールより先に機械ができてしまったことだろう。東京・秋葉原にはドローンの教習所があって、落ちた時の保険の話なんかもしている。
司会の羽鳥慎一「ちゃんと操縦できて、適正に使えれば有用ですよね」
中谷「官邸事件以来、マイナスイメージが強いんですが、ドローン展では将来的に有用で、期待が持てると実感してきました」
羽鳥「自動の警備システムは来月から企業向けに発売ということです」
中谷「ゆくゆくは一般家庭にもと考えているようです」
他にも活用例としては、「AED」を運ぶ(ゴルフ場など)、海難救助、登下校の監視ときりがない。問題は操縦性能だが。実際に操作した中谷は「むずかしい」という。