火災報知器あってもスプリンクラーなし
付近には29軒の簡易宿泊所があるが、いずれも作りは似ている。3畳ほどの小部屋が並んでいて、テレビと冷蔵庫、湯沸かしポットの他に設備はなく、室内で炊事はできない。廊下に共通のレンジがあって、簡単な温めものはできる。どこも防火対策には最大の注意を払っていた。
簡易宿泊所は、1泊2000円とか安いため利用者は多いが、近年は生活保護受給の高齢者も増えている。70代の人も少なくなく、火災のときはやっかいな事態にもなりかねないという。
赤江珠緒キャスター「部屋を見ても、火の出るようなものはないですね」
取材した飯村真一アナは「たばこでも煙が出たらすぐに気づくはず、あんな大火事になるというのはちょっと想定外ですね」
司会の羽鳥慎一「簡易宿泊所の安全は常に言われていますが、指導徹底はむずかしいのでしょうかね」
住田裕子(弁護士)「この地域を知っていますが、随分きれいになったけど、高齢化している。不始末とか逃げ遅れとかありがちで、放火だったら大変なことですが、火の不始末もありうると考えなくてはなりません」
いわば、社会から取り残された、繁栄の陰の部分である。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト