イギリスのウイリアム王子・キャサリン妃の長女はシャーロットと命名され、大分・高崎山自然動物園がこの名前をサルにつけたところ、「失礼だ」などと抗議の電話やメールが来た。抗議は日本国内からのもので、当の英王室広報は「気にしません」といっているそうだが、何とも日本的なお話である。
ロンドン「僕らもペットのネズミにシャーロットと名付けた」
高崎山自然動物園は毎年、最初に生まれた子ザルの名前を公募で決めている。おととい6日(2015年5月)に生まれた赤ちゃんの名前候補で一番多かったのが「シャーロット」だった。王女の命名直後だったから、どっと票が入ったものらしい。
ところが、これが発表されると400件以上の抗議が入った。「サルにつける名前ではないだろう」「失礼ではないか」というのだ。 う~む、わかるようなわからんような。
「モーニングバード!」が東京、大阪で100人に聞いたところ、賛否が分かれた。反対は「自分の名前がサルでは嫌だ」「王室の威厳のある名前だから」「人間と動物は違う」「日本のサルには日本の名前が」などなど。賛成はあっさりしてる。「何か問題ですか?」「めでたいし、記念だし、愛情込めてつけたんならいいんじゃないか」「話題をどんどん取り入れたらいい」
へえ、と思ったのは「イギリスに住む日本人」の反対意見だった。「信じられない。怒りが国益にも影響するのではないか」。おやおや、なんとも日本的な。飛躍しすぎの国益論にリポーターはなぜ突っ込まんのか。
イギリス人にも聞いた。東京・六本木のパブでは「あの名前をあきらめた方がいい」「サルもラッキーだと思うよ」。ロンドンでは「すてきだね。僕らもペットのネズミにシャーロットと名付けた」。肝心の王室広報は「王室のイメージを損なうものでなければ気にしません」という。