半世紀も前に死亡した両親を生きているように見せかけて年金を不正受給していた岐阜県恵那市の老婆が詐欺の疑い逮捕された。容疑者の無職・鈴木光枝86歳で、父親は47年前、母親は50年前に死亡している。生きていれば父親は112歳、母親は110歳だ。こんな不自然なことをこれまで把握できなかった日本年金機構に問題はないか。
生きてれば「父親112歳、母親110歳」気づかぬ年金機構のズサン
日本年金機構・多治見年金事務所が介護保険料が差し引かれていない人の調査を行ったところ、鈴木の不正受給がわかったという。日本年金機構から父親宛に届いた書類に虚偽の記載をしていた。鈴木は「全く身の覚えがない」と容疑を否認しているという。
不正受給の総額は約5100万円で、コメンテーターの菊池幸夫弁護士は「刑罰という意味では時効は7年。民事による不正受給の返済請求については5年ほどで、大半は返ってこないですね」という。ただ、鈴木は両親の死亡届は恵那市に提出していた。
司会の加藤浩次「年金機構と市町村がもっと密に連絡し合った方がいいですよ」
それにしても驚くのは日本年金機構のズサンさだ。生年月日を見れば不審にすぐ気付く。日本年金機構は「現況届け出をしていますという形であれば、こちらは年金を支払う形になる」とまるで他人事だ。支払われた金は国民の賭け金だという自覚はあるのだろうか。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト