オネエ風「勝地涼」気に入った!妙に丁寧な言葉使い、フリル付きエプロン姿・・・
大島優子を固める脇が個性派ぞろいで見ものだ。「トリック」「ケイゾク」「SPEC」と同様、変人の男女ペアものなので、相棒がいる。今回はものすごく高さのあるリーゼントにコテコテの関西弁をしゃべる刑事、三ケ島翔(北村一輝)がそれだ。北村の関西弁に違和感を覚えなくもないが、人情味あふれる役柄で憎めない。
麦秋の敵の関東貴船組組長を演じる遠藤憲一は凄みのあるルックスながら、いい人から悪い人、普通の人から変人までこなせるすばらしい役者だが、やっぱりヤクザ役は直球ど真ん中。クラシカルな雰囲気の事務所を構える大物ヤクザの親分がしびれるほどかっこいい。
でも、一番気に入ったのが麦秋の同僚の佐野直道(勝地涼)だ。麦秋のことを「麦ちゃんさん」と呼び、「お彼氏ですか?」など妙に丁寧な言葉を使い、職場でフリル付きのエプロンを着けて料理するなど、オネエじゃないのにオネエ風という不思議なキャラで目が離せない。彼もエリート部署から異動してきたということで、何かの伏線が用意されていそうな雰囲気で今後が楽しみだ。
他にも、麦秋の母に名取裕子、足抜けコールの上司に田中哲司、麦秋を目の敵にするマル暴刑事に岡田浩暉(バンドのボーカルだったとはとても思えないグデグデのヨレヨレぶりがシュールで実によい)、ゲスト出演の元ヤクザにでんでん・・・と濃いキャラクターがいっぱい。彼らがどっぷりと堤ワールドを楽しんで演じているのが伝わってくる。そんな中、座長としての存在感を失っていない大島は見上げたものだ。
惜しいことに裏がキムタクの「アイムホーム」である。21時より数分早く始めるなど涙ぐましい努力をしているが、やはり視聴率は伸びていないとのこと。今のところ、今クールのイチオシなことは間違いない。(木曜よる9時)
(カモノ・ハシ)