スウェーデンではクオータ制「議員定数の4割は女性」
女性の政治参加が最も進んでいるスウェーデンは、国会・地方議会の定数の4割が女性だ。「クオータ制」というのがある。中央、地方とも選挙は比例代表制で、政党は候補者名簿の順位を男女交互にしたりして、女性の当選率を高める。
昨年、シグチューナ市の市議になったジョセフィン・フラッドさん(38)は、母の介護の体験から福祉施設の改善を政党に提言したのが認められ、候補者名簿に載った。「抵抗はなかった。若い頃から政治に関心があったし」
2児の母で、酒の販売店で働きながらだが、議会のある日は法律に基づいて早退できる。議会は午後6時半からで、議員は全員ボランティア(報酬なし)である。さまざまな職種の男女が議論をする、その多様性が議会の命だと議長(これも女性)がいっていた。これぞ民主主義。
上智大の三浦まり教授は「女性議員30%」が持論だ。「30%より少ないと、男性社会へ切り込むために女性も男性化せざるをえなくなってしまうんです。30%を超えるとより自由に発言できるようになります。国際的には30%は最低限」と話す。
どうやら、事は女性議員の問題ではないようだ。政治とは何か、そのものではないか。これを日本が議論する日はくるのだろうか。政治家の顔を見ていると暗い気持ちになる。
ヤンヤン
*NHKクローズアップ現代(2015年4月30日放送「『政治を変えたい』女性たちの闘い」)