ネパール地震なぜ死者多い?レンガ建築崩壊・・・「生存の隙間」なく生き埋め

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   ネパールで発生した大地震でこれまで2500人を超える死者が出ていることがわかってきた。この中にはエベレスト登山中に地震に伴う雪崩に巻き込まれた50代の日本人男性もいる。インドや中国でも死者が出ている。

   エベレストの雪崩では日本人女性も巻き込まれたが、ケガだけで命に別状はなく、その時の様子をこう語っている。「雪崩の音が聞こえ始めて、ふと見るとドーンと落ちてきてヤバいと思って逃げたんですが、何歩もいかないうちに(雪崩に)のまれました。2回ぐらい回転しました」

   ネパールには約1100人の在留日本人がおり、ある女性は「最初は床から突き上げるような揺れが続いたと思ったら、横揺れになったりして立って入られない状態が続きました」と話している。

   この地震で19世紀前半に建造され、その後の地震で倒壊して再建された世界遺産のダラハラ塔(高さ62メートル)が跡形もなく壊れ、数百人の観光客が瓦礫の下敷きになっているという。

震度4、5でも大きな被害

   なぜ被害がこれほどまでに広がったのか。ネパールの地震に詳しい京都大大学院の清野純史教授は次のように指摘している。「ほとんどが組石造りというレンガ造りの建物で、3階建てから4階建てが多いんです。レンガ造りは個々のレンガがバラバラになるので、生存の空間がまったくなくなってしまいます。日本の震度でいえば4とか5弱で大きな被害が出るんですね」

   宇野常寛(評論家)「ネパールの人口から考えると、東日本大震災に匹敵か、それ以上の災害でしょう。日本も5年間に国際社会から助けられているので、今後起きるといわれる余震も含め、どう助けられるかが大事だと思います」

   手嶋龍一(外交ジャーナリスト)「ネパールは東日本大震災の時に心のこもった多くの支援をしてくれました。日本は今こそご恩返しすべき時。緊急援助隊は最も形の整った機能的な部隊を持っているので、早く現地に行って国を挙げて取り組んでほしい」

   手嶋は「早く」を連発していたが、第一陣の70人は27日(2015年4月)にも現地に到着する。

文   モンブラン
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