遅ればせながら「Kindle」で読書三昧・・・おススメは月村了衛「土漠の花」
最後に私事を少々。ようやく「Kindle」を購入した。この手のモノには早い私がここまで遅くなったのには理由がある。2004年に発売されたソニーの電子ブックリーダー「LIBRI?」を当時4万数千円で買ったことがある。Kindleと同じイーインクで、モノクロながら紙と同じような目に優しい画面で、立花隆さんなどはこれで電子書籍はあっという間に広まると手放しで褒め称えた。
しかしそうはならなかった。成功しなかった理由はいろいろあるが、一つだけあげるとすれば電子化された書籍の少なさであった。今度買ったKindleは充電器や保証を含めて1万7000円。Wifi仕様は安いのだが、私は持っていないので3G仕様だ。
先日、書評家の井家上隆幸さんに会ったとき、今読むべき小説はと聞いたところ、月村了衛の「土漠の花」だとのこと。ソマリアを舞台に、派遣された自衛隊が民族対立に巻き込まれ多くの死者を出すという冒険小説だが、これから確実に起こる自衛隊員の死にどう向き合うのかがよく描かれているという。
さっそくアマゾンで買ってkindleに落として読み始めたが、巻を措く能わず。のめり込み、時間を忘れた。アマゾンには谷崎潤一郎から司馬遼太郎まで、全てではないが電子化されて、いつでもどこでも読める。ときどきハワイに行くが、浜辺で日光浴している多くの人が読んでいるのはkindleである。iPadやiphoneは光って読めないし、紙の本も読みにくいが、kindleなら気にならない。
遅ればせながら、ようやく本格的な電子書籍時代が来つつあると実感できる読書体験であった。
※ ※ ※
【蛇足】日本インターネット報道協会の「ネットとジャーナリズム」第4回の勉強会のお誘いです。
主催 一般社団法人日本インターネット報道協会
日時 平成27年4月24日(金)18時00分~20時00分(受付開始は17時30分)
場所 外国特派員協会
〒100-0006東京都千代田区有楽町1-7-1有楽町電気ビル北館20階
電話 03-3211-3161
Fax 03-3211-3168
講師 株式会社講談社「現代ビジネス」編集長 瀬尾 傑(セオ マサル)氏
1965年、兵庫県生まれ。同志社大学卒業。日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社後、経営企画室、日経ビジネス編集部などを経て講談社に転職。週刊現代、月刊現代編集部などで副編集長、編集次長として活動。2010年、日本ではじめての本格的政治・経済専門Webサイトとして『現代ビジネス』(http://gendai.ismedia.jp/)を立ち上げ、編集長に就任
テーマ 「ネットジャーナリズムはビジネスモデルとして成立するのか」
参加費 無料