「トイレが臭い」「手を洗わないで子どもに触った」と、まあ些細な夫婦喧嘩から妻が包丁で夫に切りつけ、殺人未遂で逮捕される事件があった。12日(2015年4月)日曜の昼下がり、東京・大田区のマンションで男女が言い争う声が近所にも聞こえた。普段から夫婦喧嘩の多い家だったが、この日は「助けて」という子どもの声まで聞こえて、向かいの交番から警官が飛んできた。夫(34)が顔から血を流しながら、包丁を持った妻(29)の手首を押さえていたという。
夫への怒り・不満に歯止めかからなくなり暴力
トイレの話から言い争いになり、激高した妻が包丁を持ち出し、夫が「刺せよ」と包丁に顔を近づけたという。夫は頬を切って1週間のケガで、妻は殺人未遂で逮捕されたが殺意は否定しているという。
この夫婦、1年前にも警察沙汰になったことがあった。電話で話しているうちに口論となり、妻が「これから殺しにいく」と叫んだため夫が110番したのだった。夫婦の仲が悪かったとはいえ、エスカレートの仕方が異常だ。
専門家は「産後クライシス」と分析した。子どもができたあと、物事が思うようにいかないのを夫のせいにするのだという。コメンテーターの青木理(ジャーナリスト)は「夫婦喧嘩ですよね。包丁を持ち出すのは論外だが・・・」と素っ気ない。
司会の羽鳥慎一「誰でも起こりうるといっても、じゃあ刺しますか。それに子どもの前でというのがある」
まさに「犬も食わない」だが、妻の暴力は増えているという。ニュースのあとの特集で見て驚いた。街頭で女性が答えている。「最初は口、どんどんエスカレートして『死ね』とか」「タバコを吸いにベランダに出たのを閉め出す」「言ってもわからないから『バカなんじゃないの』」「近所の奥さんですが、殴ったりモノを投げたり暴れたり」
被害夫の共通点「優しくおだやか」「責任感が強い」「真面目」・・・
警察庁の調査では、2014年の家庭内暴力(DV)は59072件で過去最多だったが、夫が被害者のケースが5971件で、10年の7倍になった。ある弁護士事務所では「相談件数は男女半々くらい」という。「奥さんがすぐキレる。キレて手が出てしまう。殴ったり蹴ったりが増えてますね」。この5年で被害夫からの相談が100件を超えるという。
具体例をきいてあきれる。「土下座して謝れ」「長時間の説教」「頭を踏みつける」「刃物を持ち出す」「『給料が安い』『教養がない』と罵倒」「親を侮辱」「フライパンで殴る」「子どもまでが父親に暴力を振るう」
取材した原元美紀レポーター「以前は表に出したくなかったものが、最近は相談にくるようになったようです」
羽鳥「DVは男性が女性にというイメージだったですがね」
DV妻の特徴というのがあった。「美人で高学歴」「表面的な付き合いはうまい」「女友だちが極端に少ない」「実親との関係が悪い」などだ。一方、被害夫の特徴は「優しくおだやか」「責任感が強い」「真面目」「逃げるのは卑怯と思う」
優木まおみ(タレント)「どきっとするものがありますね」
羽鳥「えっ、美人で高学歴ですか?」(爆)