司会の羽鳥慎一が「悲劇です」という。話は少し古いのだが、先月14日(2015年3月)、福岡・筑後市で行われた「筑後船小屋よかよかまつり」でそれは起きた。福岡のゆるキャラが勢揃いして行った「ゆるかけっこ」で、2人(?)が転んでしまったのだ。さあ、そこで何が起ったか。
「福岡県最速ゆるキャラ」決める駆けっこ
九州新幹線開業4周年を記念して開かれたイベントで、筑後船小屋駅前でさまざまな催しが行われたのだが、メーンのひとつがゆるきゃらの「福岡県最速を決める」かけっこだった。
県内各地から集まったゆるキャラ9人が一斉にスタートしたのだが、真ん中を走っていた広川町商工会青年部のゆるキャラ「広川まち子」が転倒。これにつまずいて大川市の「モッカくん」も転がってしまった。かぶりものの頭がはずれて転がった。さあ大変だ。舞台裏が丸見え。倒れた2人はじっと動かない。いや、動くわけにいかない。
あわてた主催者の女性アナウンサーが「みんな、目をつぶってくださ~い」。だれが目なんかつぶるものか。いちばん見たいものが見えちゃったのだ。動画を撮っていた人はしっかり撮影を続けていた。
アナウンスの声の主、司会の永田萌さん(25)はそのときの気持ちを「やばい、あぶないって思いましたね。こんなことが起るんだ。お客さんは大丈夫なのかなとか」と話す。
ところが、転倒に気づいたゆるキャラの何人かが駆け戻って、ころがった頭を拾って元に戻したのだ。かくて転んじゃったゆるキャラも無事にゴールしてことなきをえた。
「なんか見てはいけないものを見た気がしましたが、みんなの熱さがつたわってきましたね」「ジーンときました。ゆるキャラたちの友情をもの凄く感じました」と永田さんはいう。