激突直前まで副操縦士の息づかい
墜落したエアバスA320は降下する際のスイッチは操縦席前部の真ん中にあり、左に回すと降下を始めるのが、かなり回さないと急降下はしない。「聞こえてきたのは副操縦士の呼吸する音だけ。この音は最後の衝突の瞬間まで聞こえていました。つまり、ギリギリまで副操縦士は生きていたということです」
この間、「機長が何度も叫ぶ声が聞こえました。コックピットに入れるよう訴える声です。しかし、副操縦士はまったく返事をしていません。この時、アラームが鳴っていました。地上が近いことを知らせていたのです。犠牲になった人たちは最後になって異変に気づいたんだと思います。叫び声が聞こえたのは衝撃直前の瞬間でした。まさに最期の瞬間です」。
検察当局の担当官は次のように締めくくった。「副操縦士が意図的に飛行機の高度を下げ、機体を破壊する意図があったと思われます。普通、自殺は一人でするもの。150人もの命を犠牲にしたのだから私は自殺とは言いません」
司会の小倉智昭「こんなことがあっていいんですかね」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト