スペイン・バルセロナからドイツ・デュッセルドルフに向かった「ジャーマンウィングス」9525便は、きのう24日(2015年3月)にフランス南部の山岳地帯に墜落し、乗員乗客150人の中に日本人らしい2人の名前があった。
9525便は現地時間午前10時に離陸し、44分後には高度1万1500メートルに達したが、そこから8分間で1800メートルまで急降下して通信は途絶えた。粉々になった機体がフランスアルプスの標高2000メートル付近で見つかっている。
トラブル起きると機長も対処間に合わず
墜落したエアバス320は中・近距離向けの150~180人乗り小型機で格安航空会社で多く使われている。安全性が高いといわれてきたが、米CNNは「ジャーマンウィングス機は親会社のルフトハンザが長年使い込んだものだ」と報じている。
製造は91年で24年も飛んでいる老朽機だ。A320型機は09年1月にアメリカ・ニューヨーク州のハドソン川に不時着、14年4月には沖縄・那覇空港沖で海上75メートルまで異常降下、12月にインドネシアで墜落事故を起こしている。今回のフライトは前日の点検では異常がなかったという。
パイロット席の前に操縦桿がなくデータを入力して操縦するタイプで、元ジャンボ機機長で航空評論家の杉江弘さんは「いったんトラブルが起きるとパイロットが大混乱する可能性があります。設計者がパイロットの意見を聞いておらず、設計思想に人間のことが入っていない」と指摘する。
乗客名簿に2人の日本人名!領事館が確認中
司会の羽鳥慎一「ハイテク機器が詰めこまれた新型機といっても、不安な一面がありますね」
デュッセルドルフの空港カウンター前にいる吉田豪記者が、ジャーマンウィングス社はきょう25日に予定された30便の運行をパイロットや乗員の業務拒否でとりやめたと伝えた。
デュッセルドルフは日本企業が多数進出し、人口60万人のうち日本人が6000人といわれる。吉田記者は「デュッセルドルフを仕事や観光の起点にする日本人家族も多く、観光地のバルセロナとの行き来はあるかもしれません」
乗客名簿の日本人が実際に搭乗したかどうか、領事館が確認を急いでいる。