司会の夏目三久が「速報が入りました」と伝えたのが午前6時19分だった。チュニジアの博物館襲撃事件で、チュニジア政府が「死者19人のうち5人が日本人だった」と発表したという。日本人の被害は2人ケガという情報が一変した。
GDPの7%「観光収入」に打撃与える狙いか
襲撃は現地時間のきのう18日(2015年3月)午後、チュニジアの首都チュニス中心部にあるバルドー博物館で起こった。外国人観光客を乗せた観光バスを武装した2人の男が銃撃し、さらに館内の入場者を人質に立てこもった。
治安部隊が2人を射殺したが、この襲撃で外国人観光客17人を含む19人が死亡したと伝えられた。速報は17人のうち5人が日本人というものだった。
襲撃した男たちが何者かはわかっていない。「あさチャン!」は現代イスラム研究センターの宮田律・理事長に聞いたが、「イスラム国に関係するか、共鳴する人たち」という推測しかできない。
チュニジアは観光立国で、GDPの7%が観光関連だ。これに動揺や打撃を与える目的だろうというが、これも推測だ。
「イスラム国」に参加一番多いチュニジア
チュニジアは2011年のアラブの春の震源地で、余波を受けたエジプト、シリアなどが混乱に陥る中で、比較的安定していた。だが、一方で「イスラム国」への参加者は3000人と一番多い。
宮田理事長「テロは『イスラム国』を空爆した国と国民への報復でしょう。だから欧米人をねらう。チュニジア自体は警察国家なのでセキュリティーは厳重で、観光客の安全も保たれていました。おととし9月に訪れたときも、日本人の観光客が多かったのですが、それだけに政府にとっても衝撃でしょう」
夏目「欧米に衝撃をあたえるのが目的ですか」
宮田理事長「カナダ、フランス、デンマークと続いたテロは、いずれもアラブ系の自国民による事件でした。チュニジアでは国内では過激派の活動は抑えられているため、シリア、イラクで活動していたのですが、国内にもまだ分子がいたということでしょう」
安倍首相は死者3人、負傷3人を確認したと発表しているとしている。