「びっくりしました。どうして同じ26分台で大阪3位の重友さんなのですか」
きのう11日(2015年3月)に行なわれた世界選手権女子マラソン代表選考の記者会見で、マラソン解説者の増田明美がこう異議を唱え、日本陸連の幹部との間で火花が散った。
「優勝した田中智美さんが外れて、3位の重宗梨佐さんをなぜ選ぶのか」
世界選手権は今年8月に北京で開催されるが、代表に選ばれたのは前田彩里(23)、伊藤舞(30)、重友梨佐(27)の3人だった。増田が訴えたのは、候補の1人だった田中智美(27)がなぜ外れたのかという疑問だ。
前田は8日の名古屋ウィメンズで2時間22分48秒、伊藤も同じ大会で2時間24分42秒の好記録を出し2人ともすんなり選ばれた。もう1人を誰にするのか。重友は大阪国際マラソンで2時間26分39秒で3位だった。田中は横浜国際マラソンで優勝したが、2時間26分57秒で重友より18秒下回った。だが、田中は外国人選手とゴール直前までデッドヒートを展開し最後にねじ伏せた。
増田は「記録がそれほど変わらないのに、優勝より3位を代表にしたのですか」と質問した。日本陸連の酒井勝充・強化副委員長は「レースの内容的に物足りないものがあった」と説明したが、田中が出場した大会のテレビ解説者として目の前でみた増田は「いや、田中さんには圧倒的な強さがあった」と食い下がった。
陸連・酒井副委員長「優勝したのはレースレベル低かったから」
これに対し、酒井副委員長は「出ていた選手のレベルが若干劣っていたのもマイナス」と答え、「われわれも現場のプロ」と少しムッとした表情を見せた。「すごい主観が入っているということですよね。説明を聞いてもすっきりしないです」と増田は最後まで納得していない様子だった。
司会の羽鳥慎一「これまでも、マラソンや柔道など、代表選考にはこういうことがまま起きていますよね、でも、まあ、増田さんの説明に陸連も具体的に答えてはいました」
赤江珠緒キャスターの「会見でこういうことを言い合うのはいいんではないでしょうか」というまとめで終わった。ちなみに、世界陸上の放送はTBS系だ。テレビ朝日の放送だったら、この騒動を取り上げたかな。