神奈川・川崎市の中学1年生、上村遼太さん(13)と惨殺した18歳少年が出合ったのは去年(2015年)12月26日だった。ゲームセンターで引き合わせた友人(20)は、「上村遼太です」「よろしくな」のやり取りを覚えている。
この不良グループの少年は中学時代はおとなしく、むしろいじめられていたという。それが高校で逆転したと中学校の同級生が証言する。不登校になり髪を染め始めた。「同級生に相手にされないからですよ」「強い者には弱く、弱いやつには強い性格」「やられたことをやり返す人間」という。
子猫を殺す。カッターナイフやエアガン常に持ち歩き
子猫を殺す。通行人に植木鉢を投げる。カッターナイフやエアガンを常に持ち歩く。酒が入ると暴力をふるう・・・18歳の少年の評判はそんなものばかりだ。「酔っぱらうと限度を知らない」「酒を飲むと人を殺したいと言っていた」
万引きを強要された上村さんが断ったことから暴力がエスカレートしたという。今年1月、グループが横浜市日吉の駐車場に集まった時も飲酒していた。少年は自分が腹をすかして待っていたのに、他のメンバーが食事してきたことに激怒して、上村さんを馬乗りになって殴り、顔を踏みつけた。顔の腫れやあざはこのときのものだ。
その後、別のグループの少年らが暴力をこれ以上ふるわないように電話すると「ごめん、2度とやらない」と答えた。「それをチクったと上村君を恨んでいた」という。友人には逮捕前、「俺がカミソン(上村さん)を殺した」と話していた。
殺害前に「泳げ!」全裸にして真冬の多摩川
川崎署前にいる石塚翔記者は「少年は上村君を呼び出して全裸にし、多摩川で泳がせた後、カッターナイフで殺したと供述した模様です」
司会の羽鳥慎一「13歳がいたり20歳がいたり、年齢を超えた複雑な人間関係ですね。周りはこわくて止められなかったということですかね」
青木理(ジャーナリスト)「残虐性が注目されるが、難しい事件というより、止められたはずの事件です。親、学校、地域の問題を議論しなければ。18歳の少年についても止められなかったか、検証を進める必要があります」