忙しい母親に「迷惑かけられない」不良グループに暴行されても黙ってた上村遼太君
川崎市立大師中学1年生の上村遼太君(13)が無残に殺され事件は、週刊新潮、週刊文春でやっているが、読むのがつらくなる。2月20日早朝、多摩川の河川敷で発見された遼太君の遺体は全裸で、「死因は、首の後ろから横にかけて、鋭利な刃物で複数回、執拗に切りつけられたことによる出血性ショックです」(捜査関係者)
剥がされた衣服は少し離れた公園の女子トイレで焼かれていた。週刊文春によれば、遼太君は島根県の隠岐諸島・西ノ島にある西ノ島町で暮らしていたが、離婚して母親がひきとり、川崎に移り住んだという。バスケットが大好きな明るい少年だったが、中学に入り不良グループに入れられ、抜けたいというと何時間も執拗な暴行を受けることがあったという。
8人組のグループで、リーダー格のAは川崎市内の定時制高校に通う18歳だそうだが、<現時点でAやそのグループが犯人だと断定することはできない>(週刊文春)ようだ。
しかし、<河川敷近くの防犯カメラには、遼太君を含む四人以上の人物が歩く姿が映っており、自転車を押す者もいた。彼らが戻ってきた時の映像では人数が一人減っていたため、警察は集団暴行の可能性があるとして、調べを進めている>(週刊文春)
犯人逮捕は時間の問題であろうが、そいつらが未成年だったら少年法の適用を受け、わずかな期間でまた娑婆に戻ってくるのだろう。やりきれない思いがする。
2月14日の夜、遼太君から「ヤバイ、殺されるかもしれない」というメッセージが携帯に届いた女子生徒はこう話している。<「一月下旬には、『高校生たちの仲間をやめて、ちゃんとまじめになって、いろんな中学の友達と遊びたい』というメッセージも送られてきていたんです」>
育った西ノ島が好きだったバスケ好きの少年が、都会で出会ったワルたちに脅され、バシリをやらされた挙げ句、命まで奪われてしまったのかもしれない。遺体があった場所には多くの花束が置かれ、彼が好きだったバスケットボールもあるという。多くの寄せ書きの中に「今までありがとう」という言葉があるそうだ。遼太君は働くのに忙しい母親には「迷惑をかけられない」と相談しなかったという。ここまでいく間に彼を救えなかったのだろうか。13歳の悲痛な叫び声が聞こえるような気がする。