神奈川・川崎市の多摩川河川敷で遺体となって発見された中学1年生の上村遼太君(13)は、事件の1週間前の2月14日(2015年)、「殺されるかもしれない」と友人に訴えていた。家族や学校はそのことを気付いていなかったのだろうか。
殺される1週間前に「学校行きたい」「グループ抜けたい」「バスケしたい」
遼太君に話を聞いたという友人によると、昨年(2014年)11月ごろ、友達の紹介で上級生らのグループと付き合うようになり、年明けになって何回も暴力を受けるようになった。顔や足がアザだらけで内出血もしていた。万引きをしろといわれ、嫌だといったら暴力を受けたが、相手が上なので逃げようにも逃げられない状況だったという。
だが、14日には「学校に行きたい」「グループを抜けたい」「バスケがしたい」といっていた。それが最後の連絡だったという。これまでの捜査で、事件当日、現場の周辺の防犯カメラに遼太君を含む複数の少年たちが映っていた。事件前夜、中学生と見られる数人のグループがいたのが目撃されている。
司会の羽鳥慎一「警察では少年グループを中心に調べを進めているのでしょうか」
元神奈川県警刑事の犯罪ジャーナリスト・小川泰平氏は「交友グループの少年らを対象にしていると思います。私の経験から、悪いことを強要されても断れない少年が多いんです。遼太君は強い意志で断り、激しい暴行を受けたと思います」
殺害現場は少年グループのたまり場
羽鳥「いろんなサインがありますが、周囲の人が何かできなかったでしょうか」
小川「学校の先生も友人も、まさかこんなことになっているとは思っていなかったと思いますね」
コメンテーターの舘野晴彦(月刊『ゲーテ編集長』)「でも、1月から学校に来ていない、殴られアザがあった。やっぱり、周囲の人が何かできなったのかなと思いますね」
羽鳥「聞けば聞くほどつらくなりますね」
小川「グループの少年らは、いつも現場周辺に集まって話をしているんですよ」
羽鳥「そこへ行けば接触できるということでしょうか」
小川「そうです。まあ、行く気になれば、ですが」
羽鳥は「うーん」といっただけだった。
一ツ石