神奈川県川崎市川崎区の多摩川河川敷で20日未明(2015年2月)、中学1年生の上村遼大君(13)が遺体で見つかった事件は、面白がってゲーム感覚で殺害に及んだ形跡も見られる。
捜査関係者によると、遺体のあった場所から数十メートル離れたところに大量の血だまりがあり、付近にはカッターナイフの刃や物を束ねるときに使う結束バンドが見つかった。また、近くの公園の女子トイレには遼大君の衣服を燃やした痕跡があり、トイレの前の木には遼大君のものとみられるバスケットシューズが吊るされていた。
死亡推定時刻は20日午前2時ごろで、現場に通じる防犯カメラには自転車を押して河川敷の方へ向かう複数の少年の姿が映り、戻る時の映像では一人少なくなっていた。
同級生「昨年夏ころからつるむ人が変わって悪くなった」
遼大君は小学校6年生だったおととし9月に島根・西ノ島から転校し、昨年4月に中学へ進んだ。中学の友人によると「明るい性格で、近寄りやすい印象で友達も多かった」らしい。
しかし、昨年夏ごろから変化があった。友人は「つるむ人が変わってきて、不良みたいな感じの人と一緒にいるようになり、やることが悪くなった」、中学校の校長によると「今年1月からまったく登校しなくななりました」
今年1月には左目の周りに黒くアザをつくっていたので、友人が問いただしたところ「先輩にやられた」と言っていたという。
「アニメ動画もってこい」「食事代払え」
「とくダネ!」が事件直前に遼大君がやりとりしたLINEの記録を入手した。死亡推定時刻2時間前に先輩からアニメの動画を見せてくれと頼まれ、「しようがないですね笑、一期だけでいいですか?」と書かれていた。1時間前には別の友人から食事に誘われ「何円位必要ですか?」と尋ねており、友人からは「わかんない」「2000円あったらたりると思うよ」と答えが返ってきていた。
夏野剛(慶応大客員教授)「ちょっと見せしめ的な要素がありますから、グループのなかで何らかのトラブルがあったのかもしれませんね」
笠井信輔ニュースデスク「地元ではいろんな人が、ある種の具体的な犯人のイメージを持っていると思います。疑心暗鬼の状態がいちばん環境によくないので、早く捜査が進展するといいです」