おととい18日(2014年2月)から、中国は「春節」の連休に入った。日本を訪れる中国人観光客は過去最高になるとみられる。銀座、秋葉原では観光バスが並んで、いたるところで「爆買い」だ。「あさチャン!」はいくら使うのか100人に聞いた。
男性50代「親に炊飯器、姉には温水洗浄便座、自分には100万円のビデオカメラ」
年収を聞くと、640万円(建設業、26歳)、950万円(金融業、32歳)、1330万円(金融業、40歳)、夫の年収6000万円という主婦(46)もいた。中国13億5000万人の平均年収は38万円だから、とんでもない富裕層ということになる。
6000万円の主婦の買い物予算は「120万円くらい」。他の女性たちも60万円(金融業、38歳)、80万円(iT技術職、43歳)、50万円(金融業、28歳)とかなりの額だ。「円安でブランド品が安いから買いにきた」と話す。上海の教師(29)は「100万円」という。年収は200万円だが、このために貯金していたのだという。
ある男性(旅行代理業、50代)は「1日で100万円使った。あと500万円くらい使う。親に炊飯器、姉には温水洗浄便座、自分には100万円のビデオカメラ」と豪快だ。
ナビゲーターの井上貴博アナが「映像を見ていても嫌になるくらい」といったら、たちまち「自分と引き比べるな」と突っ込まれて大笑いだ。
話を聞いた100人のうち、最高年収は香港在住のIT関係の60歳男性で1億円。買いにきたのは「和紙」と答える。これをどう見るかと聞かれた富坂聡・拓大教授は、「中国では年収は低くても資産が大きい人が多いんです。土地だけでも何億とか。これは香港の人で特別かもしれない」という。
司会の夏目三久「にしても、和紙?」
富坂「高額所得者は旅行先でも凝ったところへいく。凝ったものを買うんです」
キャスターの齋藤孝「細かい情報も知ってるんですね」
買い出し客の職業は?金融業、学生、製造業、通信・IT、教育関係・・・
住んでいる地域を聞くと、上海、浙江省、香港、山東省、江蘇省、天津など沿海部からが半数を超えていた。高所得者が集中していることがわかる。富坂氏は「個人の観光客と団体ツアー客では所得が違います。個人で来る人の方が所得は高い」という。
職業では金融業がいちばん多くて24人、次いで学生11人、製造業10人、通信・IT、教育関係が9人となっていた。
夏目「若い人(学生)が多いんですね」
富坂「親です。アメリカに留学生が23万人いるが、車だけで600万円とか700万円かけたり」
100人の平均は年収683万円、買い物予算71万円だった。
富坂「これまでの買い物の平均は多分20万円くらいだったと思います。春節だから高くなっているのでしょう、春節に年間の20%くらいは使うので。」
富阪氏が見せたフリップに「月収3万~5万円、年36万~60万円」とあった。「いちばん多い労働者層ですね」
井上「アンケートの買い物の平均が労働者の年収より多いんですねえ」
富坂「そうです。彼らは外国旅行なんかできない。それが圧倒的な数いる」
このあと、中国の格差についても触れたのだが、それよりも面白い数字があった。世界の贅沢品(日用品以外)の消費額27兆2000億円のうち、中国が12兆4000億円と46%を占めている。その中国人の消費場所は76%が国外だ。
夏目「爆買いが象徴なんですね」
爆買いだけではない。不動産だって静かに買い進めている。彼らにいわせると、日本はいまべらぼうに安いんだそうだ。