来年度(2015年度)の経営計画を説明するため、きのう18日(2015年2月)に民主党本部を訪れたNHKの籾井勝人会長が、これまで発言をめぐって議員たちとはげしい怒鳴りあいを演じた。
「何人からも規制されずというスタンスでやっている」
会合での質疑は、経営計画の本題を離れて、籾井会長が就任時に理事全員に辞表を出させた問題になった。
階猛・衆院議員「『一般社会ではよくあること』とおっしゃいましたね」
籾井「皆無ではありません。別に間違ったことは言ってない」
階「ちょっと待ってください。『皆無ではない』と言ってない。『よくあること』と言っていたんじゃないですか」
籾井「よくあることじゃないですか。言葉尻をとらえないで」
階「信用できませんよ。撤回してください」
籾井「撤回致しません。何を撤回するんですか」
階「『一般社会でよくあること』という表現です」
籾井「昨年の話じゃないですか。それをなぜいまここで。先の話をしている時に1年前に戻らなければいけないんですか」「放送法に則り、真実に基づき公平公正、不偏不党。何人からも規制されずというスタンスでやっている」
ヤジ「やってないから...」
籾井は「何でやっていないんですか。やってなかったら言ってくださいよ」と色をなし、「放送がいちばん大事。私が場外で何をいったとか...」
ヤジ「国会は場外なのか」
籾井「もう少し冷静に言ってくださいよ」
「会長失格」きょうから予算委で追及
また、今月5日の定例会見で、「従軍慰安婦問題は政府のスタンスが見えないので、放送は慎重に考える」と発言した問題をただされた。
籾井「政府から言われたからどうだこうだということではありませんが、きわめて大きな外交問題に発展するおそれもありますから、そういうこともよく考えて扱わないといけないという認識でおります」
終わったあともバトルは続いた。階議員が近寄って「失礼だな」というと、籾井会長は「何が失礼だ。あなたこそ失礼じゃないか」「何をいってるんですか」「何をいってるんですか、どなり声でね」「まったく議論にならないですね」「ならないね。あなたも」「あなたですよ」「あなたですよ」
民主党は、「政治の顔色をうかがって忖度しながら発言する人はNHK会長として失格」として、きょうから予算委で追及するという。
さあ、これだけのやりとりがあったのだから、「あさチャン!」としての感想を聞きたいところだが、司会の夏目三久、キャスターの齋藤孝のニコニココンビはスルーし、進行役の山本匠晃アナも「次です」と流してしまった。