帰ってきたサムライ黒田博樹「毎試合これが最後と思ってマウンドに上がる」

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   メジャーリーグの7年間で79勝をあげた黒田博樹(40)がきのう16日(2015年2月)、広島カープ復帰の会見をした。メジャー球団の20億円といわれるオファーを蹴って、あえて「4億円プラス」のカープを選んだ理由はファンへの感謝だった。

   おととい、広島空港で大勢のファンが黒田を出迎えた。ファンは「感動の涙です」「帰ってくるのが楽しみで楽しみで」と手放しの喜びようだった。

「カープに帰ってきてよかったと思える野球人生」

   会見で黒田は「8年ぶり帰って、ファンの人たちの熱気を一番に感じました」と話始めた。「最初にメジャーに挑戦した時から、日本に帰ることがあれば、カープに帰ってきたいと思っていました」「広島でボクのことを待ってくれる人がいるのを、すごく感じていました。恩返しじゃないけど、満足です」

   1996年、21歳でドラフト2位で広島東洋カープに入団し、初先発の対巨人戦で初完投勝利して注目された。06年にFA権でメジャーを志向したが、ファンの声で残留し、翌07年12月にロサンゼルス・ドジャースに移籍したときも、ファンへの感謝の言葉を口にした。

   12年からはヤンキースで先発を務め、昨年まで5年連続2ケタ勝利(日本人初)をあげ、通算成績は79勝79敗。とくに後半の安定感は抜群で、フリーになったあとも、ヤンキースなど3球団からなおオファーがあった。

   帰国の決断については、「いろいろもやもやした気持ちもあったが、広島でファンの声を聞いて、これでよかったという気持ちです」「年齢的にも先は長くないと自分で思っています。カープのユニフォームで投げるほうが、もし最後の1球になったとしても後悔は少ない」「帰ってきてよかったと思えるような野球人生にしたいと思っています」と語る。

あえて蹴った大リーグ「年俸20億円」のオファー

   カープ・ファンの願いはただひとつ。91年以来の「優勝」だ。黒田も入団以来11年間、優勝どころか、チームはずっと下位に低迷していた。東京のカープ・ファンの集まる店でも「黒田」「黒田」の大合唱が起こっていた。「まさか帰ってきてくれるとは思わんかった」「今年は絶対優勝だ」

   球団も「根気強かった」と黒田はいう。毎年、声をかけつづけていたのだ。これも「優勝」への執念か。

   石井大裕アナがメジャーでの成績と提示年俸を見せると、司会の夏目三久が「40歳でこの金額はなかなかないですよね」

   石井「もし契約していれば、(20億円は)40歳以上の現役投手では最高金額になったと思います。かつてロジャー・クレメンスが43歳で21億円というのがありますが、それに比肩します」

   夏目「広島に恩返ししたいという気持ちなんですね」

   石井「毎試合これが最後の1球だと思ってマウンドにあがるといっています」

   キャスターの齋藤孝「生き方がサムライですね」

   広島はこの2年はクライマックス・シリーズで敗れている。黒田投手への期待もそこにある。あす18日からの沖縄キャンプに黒田も合流する。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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