スタバ、吉野家も「ちょい飲み」展開
新しい形も現れていた。ある調査では、この5年間で居酒屋で飲む回数は21%減と出た。一方でファーストフードのカフェ、コンビニで飲む回数は12%アップしたという。ファーストフードで?
大手コーヒーチェーンのスターバックスはおととし(2013年)から都内3店舗で酒が飲める。1人になりたい向きには、「居酒屋よりリラックスできる」のだそうだ。コンビニ・チェーンのciscaは東京・中央区のオフィス街店に「ちょい飲み」スペースをつくって、つまみを拡充した。帰宅途中の会社員が30分、1時間と過ごしていく。
同様の発想から、牛丼チェーンの「吉野家」も24店舗で1品300円のつまみと酒を出した。これらの店舗では売り上げが20%アップした。 よく利用する教育サービス会社の部長、小川貴光さん(43)は「部下を誘いやすい」、部下は「切り上げやすい」という。明らかにファーストフード調、大衆酒場とは違う選択肢である。
橋本教授は「職場の戦闘モードから個人に返るとき、いろんなニーズに応える空間ができている。これらが根付いていくといいのだが」という。
番組の冒頭、「酒は人間を映し出す鏡である」と古代ギリシャの吟遊詩人の言 とやらが出ていた。酒とは無縁の身には、ただの「言い訳」にしか見えない。飲みたきゃ好きに飲みゃいいさ。へ理屈で飾る必要はない。
ヤンヤン
*NHKクローズアップ現代(2015年2月12日放送「今夜ももう一杯~酒場と日本人の新たな関係~」)