東京・渋谷区は区内に住む20歳以上の同性カップルに「結婚に相当する関係」と認める証明書を発行する条例案を3月(2015年)の区議会に提出する。可決すれば国内初の大きな一歩だが、世界は同性婚を認める国が15か国以上に広がっているのに比べると、日本は遅れている。
賃貸契約、病院面会断ると名前公表
条例案では、お互いを後見人とする公正証書や同居を証明する資料を添えて申請すれば、「パートナーシップ証明」を発行することになっている。さらに、区民や不動産業などの事業者に夫婦と同等に扱うようにも求めている。条例に違反した事業者は名前を公表するとしている。
同性カップルには現在、厚い壁が立ちふさがる。たとえば、賃貸物件では断られるケースがあるし、病院で家族でないからと面会を断られるケースがあり見舞いにも行けないという。しかし、若い世代には変化が見られ、同性婚を法的に認めることについて7割が賛成というアンケート調査結果もある。
5年前から同棲を始めている元タカラジェンヌの東小雪(30)とトロワ・クール代表の増原裕子(37)の2人は、「うれしい。日本はまだ同性婚が認められていないので、(条例が施行されたら)絶対に行きます」と話す。
法的効力はなし―憲法では「婚姻は両性の合意」
司会の小倉智昭「(この証明書で)婚姻関係は法的に認められるの」
笠井信輔ニュースデスク「渋谷区の証明書は法的効力はありません」
憲法で婚姻は「両性の合意」のみで成立と規定しているため同性婚は認められず、相続や税、社会保障などの権利や優遇措置は受けられない。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト