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後藤健二さんの失敗・・・金に汚くジャーナリスト売り渡す札付き男にガイド依頼

   週刊文春は後藤さんが最後に雇ったシリア人ガイドに裏切られたと、旧知のガイドに電話してきたことを取り上げ、こんなヤツに頼まなければ後藤さんは人質にならなかったのではないかと追及している。

   そのガイドはヤーセル・アルハジ氏。彼はFSA(自由シリア軍)にパイプを持ち、軍関係者とジャーナリストをつなぐフィクサーだとジャーナリストの藤原亮司氏が説明している。元サッカー選手で、自分のサッカーグラウンドももっているという。カネに汚く、英語もしゃべれるアメリカナイズされた男が、イスラム国への密告者が多い危険な地域であそこまで生きてこられたのが不思議だと藤原氏がいうように、謎の多い人物のようだ。事件の検証にはこの人物の聴取も必要である。

   また、シリアで夫が行方不明になったと知った後藤夫人は、外務省中東アフリカ局中東第一課に相談すると同時に、拉致・誘拐など危機管理を専門とするコンサルティング会社に交渉を依頼したと週刊文春は報じている。これが事実だとしたら、夫人は日本政府の交渉力には端から期待していなかったのではないか。事実、首相側近は「ISISに交渉する気なんてない。実際、何も出来ないけど、政府として何かしているようにしないといけないんだ」と明かしている。

   信じがたいことだが、後藤さんが解放されるという「朗報」が官邸を駆け巡ったことがあったと週刊文春は報じている。湯川さん殺害の動画が配信された5日後の1月29日だという。<「官邸は、イスラム国にパイプがあるトルコルートを使っており、この日、後藤さんを解放させることが出来そうでした」(官邸関係者)>

   だが、イスラム国内部のイラク系とシリア系で抗争が起き、強硬派のシリア系が勝ち、後藤さんは殺されてしまったというのだが、もしそんなことがあったとしたら、政府はそれをなぜ公表しないのか。官邸がここまで努力していたという証拠になると思うのだが、一端でも明かさないところを見ると、疑わしい情報なのかもしれない。

   米軍がイスラム国への空爆を始めてから半年、素でに2200回を超えているというが、イスラム国は一向に抵抗をやめていない。週刊文春によると潤沢に武器はあるし、世界中から志願兵が来ており、現在も兵士は約3万人はいるといわれる。

   イスラム国には空軍もあるという。<「ミグ21、ミグ23、ミグ25(いずれもソ連が開発した戦闘機)を保有していることが確認されています」(軍事ジャーナリスト世良光弘氏)>

   壊滅させるのに1年はかかるのではないかと世良氏はいっている。厄介なテロ集団を中東は生んでしまった。アメリカのオバマ大統領はイスラム国掃討に53億ドルを予算計上したが、国内ではその程度のカネではイスラム国を壊滅させることはできないと批判の声が上がっている。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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