「テロに屈しない」勇ましいだけでいいのか・・・したたかな米国や欧州
ジャーナリストの常岡浩介さんはこう話す。「2人の脅迫ビデオが出た時点で危ないなと思いました。これまで解放された人たちは、脅迫ビデオが出る前に解放されているからです。拘束された直後の交渉が大事だった」
麗沢大の水口章教授は「家族へ送られた条件などに対応した場合は解放されている」という。「イスラム国」は後藤さんの妻にメールを送ってきたが、政府はこれにどう対応したのだろうか。
安倍首相は今後も「テロに屈することはない。ヨルダンを含む中東への食糧、医療などの人道支援をさらに拡充し、テロとの戦いで責任をはたしていく」と勇ましい。欧米は「テロに妥協しない」と言いながら、裏ではしたたかに身代金を払って人質を取り返している。勇ましいだけでいいのか。世界中で日本人が狙われる状況ができたことは間違いない。
キャスターの齋藤孝「イスラム国というのはまともな交渉ができる相手ではなかったということですよね。直接交渉すれば国として認めたことになります。日本政府としてやれることは限られていたと思います」
いや、直接交渉をヨルダンやトルコに委ねていたということだろう。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト