「イスラム国」は人質事件でけさ29日(2015年1月)、ツイッターで新たメッセージを出した。後藤健二さんとみられる音声とアラビア語の文字だけで、「私はケンジゴトウだ。このボイスメッセージを伝えるよういわれた」と後藤さんが代読する形をとっている。
内容は「サジダ・リシャウィ(死刑囚)が私(後藤)と引き換えにトルコ国境でモスル時間の1月29日木曜の日没までに交換する準備ができなければ、ヨルダン人パイロットは直ちに殺害されるだろう」というものだった。
ヨルダン政府「後藤でなくパイロットとの交換要求」
ヨルダン政府はきのう午後8時(日本時間)、「パイロットを解放すればリシャウィ死刑囚を釈放する用意がある」という声明を出していたが、それとはかみ合っていない。キャスターのテリー伊藤は「イスラム国がいっていた条件そのままですね。ヨルダン政府の要求をはねかえした」という。死刑囚との交換はあくまで後藤さんで、パイロットは脅迫材料というわけだ。
しかし、ヨルダンにしてみれば、自爆テロの実行犯を外国人である後藤さんと引き換えに釈放はできまい。ヨルダンの世論は当然ながらパイ ロットが優先で、アブドラ国王の邸宅前で「パイロット救出」を求めるデモもあった。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト