酒鬼薔薇聖斗「殺害現場」訪れていた爪楊枝動画投稿少年
Youtubeにスーパーで菓子につまようじを差し込んだり万引きするシーンを投稿していた19歳の無職Aが逮捕された。結局、投稿されていた動画は自作自演だったが、Aが「無能」と挑発していた警察からは逃げ切れなかった。
『週刊文春』によれば、これでAは3度目の逮捕になるという。中学3年の2月に無差別殺人予告をネットに書き込んで逮捕されるが、当人にその気はない愉快犯だった。17歳の時にも同様のことを起こして2度目の少年院に入れられ、昨年夏に出所した。現在は生活保護を受け保護観察中だという。
Aは逮捕後も「悪戯ではなく少年法改正を訴えるため」と言い張り、反省の素振りを見せないというが、捜査関係者によると、逮捕される直前には三重県で2013年に女子中学生が殺され、18歳の少年が逮捕された事件現場近くを訪れていたし、2年前には酒鬼薔薇聖斗事件現場にも足を運んでいるという。
Aの投稿動画には「人を殺す練習」と称して、女性モデルの写真の載ったカードを壁掛けのフックで執拗に突き刺す映像もあったというから、殺人願望があったのだろうか。それとも、映像を投稿することで欲求不満を解消していたのか。何となく不気味な事件ではある。
酒鬼薔薇聖斗といえば、週刊新潮が幻冬舎が1997年に世の中を震撼させた少年Aの手記を出版しようと企図していると報じている。神戸市須磨区で小学生が相次いで襲われて2人が死亡し、3人が重軽傷を負った事件だ。土師淳君(享年11)殺害容疑で14歳の少年Aが逮捕されたが、医療少年院に収容されたあと04年に仮退院している。
<「出所後は、法務省OBの人間を中心におよそ10人の支援チームが結成され、彼の生活を支えてきました。現在でもサポート役がそばにおり、被害者の命日には毎年手紙を送っていますが、直接対面しての謝罪は、いまだはたせていません」(さる司法関係者)>
土師君の父親は(出版のような)商業ベースでやることではないといい、まずは少年Aが自分の言葉で私たち家族に対して返事をしてくれればいいことで、その内容を人に見せないのは当然の礼儀だと話す。
一方、幻冬舎の見城徹社長は週刊新潮のインタビューにこう答える。<「万万が一、予定があるとして、出したらいけないの? 彼は残虐な殺人を犯したけれど、法に従って少年院に入って、反省して出てきているわけでしょう。新たに犯罪を犯してもいないのに手記がダメなら、何のための法律ですか」>
そういいながらも、戸惑いは隠さない。<「遺族だ、被害者だって言うけれど、屁理屈だよ。元少年は毎年遺族に手紙を書いているわけだし・・・。君たちだって、いちいち被害者に取材しないでしょう。大体、手記を出したところで、売れないって」>
売れないかもしれないが話題にはなる。話題優先の出版社だけに悩ましいところであろうが、私だったらやめておく。