サザンの「風刺の自由」に安倍首相ムッ!替え歌「衆院解散なんて無茶をいう」
『週刊現代』はサザンオールスターズが紅白歌合戦で歌った歌が、安倍政権批判ではないかと騒ぎになっていることをとりあげ、「どっちが歴史に名を残すか」という特集を組んでいる。
サザンオールスターズが1曲目に演奏した「ピースとハイライト」は、紛争の愚かしさや平和的な解決を訴える楽曲で、とくに「都合のいい大義名分(かいしゃく)で/争いを仕掛けて/裸の王様が牛耳る世は......狂気」という歌詞は、憲法九条の解釈改憲を皮肉っているともとれる。また、桑田のちょび髭姿や「ビースとハイライト」という選曲は、「安倍晋三総理を独裁者になぞらえた、政権批判ではないか」と、紅白直後からインターネット上で話題になっているそうである。
その3日前の昨年12月28日にも、サザンの年末ライブを安倍総理と夫人が聞きに行ったが、そこでも曲目が「爆笑アイランド」になったとき、桑田が突然替え歌で「衆院解散なんて無茶をいう」と、昨年末に解散・総選挙を行った安倍総理を皮肉るようなアドリブを放ち、安倍総理はすっかり不機嫌になり、早めに会場を出てしまったそうだ。
<桑田は、国民のお祭り行事である紅白という舞台で、自らの武器である歌を使い、総理やNHKという権威に、異議を申し立てたことになる>(週刊現代)
2曲目に歌った「東京VICTORY」の歌詞にもこういう含みがあると、滋賀県立大学の細馬宏通教授はいう。<「この前まで大震災からの復興を考えてたはずなのに、もう忘れてオリンピックですか? そういう問いも感じさせる、陰影のある歌詞なんです」>
週刊現代は2人のうちのどちらが歴史に名をより深く刻むのか。歌手である桑田より総理を2度も務めた安倍氏のほうが有力だというが、そうではあるまい。60年安保では岸信介よりも西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」を思い出す人のほうが圧倒的に多いと思うのだが。