大手スーパーと飲料メーカーは鉄道貨物にシフト
この危機的状況を打開するため、物流方法を見直す動きも出始めている。トラック輸送から鉄道、船舶輸送に分散させるモーダルシフトだ。昨年12月には大手スーパーや飲料メーカーなど5社が連携して専用列車の共同運行を開始した。
東京・品川にあるJRの東京貨物ターミナル駅。貨物列車は旅客列車が休む深夜の運行のため、早朝に荷物を載せた列車が次々と到着する。列車は運転手一人で最大650トン、大型トラック65台分に匹敵する。減少していた貨物列車の取扱量はおととしから増加に転じ、昨年の師走は臨時貨物便が異例の100本以上に達した。
国谷裕子キャスター「日本経済は物流に支えられているという印象を受けましたが、当たり前と思っていたことが当たり前でなくなる時が近づいているのでしょうか」
物流に詳しい日通総合研究所の大島弘明主席研究員はこう説明する。「輸送料金を上げ、賃金アップにつなげるのは現状ではなかなか難しいんです。いままでは業界の努力でキメの細かい、安全、安心な物流を維持し、世界に誇れるものとして提供できましたが、新たな難題が浮上してきているのです」
そんなに急いで宅配便が届かなくてもいいように思うのだが・・・。
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2015年1月14日放送「モノが運べない!?『物流危機』」)