フランス・パリの新聞社を襲撃して12人を殺害したアルジェリア系フランス人のサイド・クアシ(34)とシェリフ・クアシ(32)の兄弟は、パリ北東100キロのエヌ県でガソリンスタンドを襲って食料品を奪い逃走を続けている。警察はこの地域の警戒レベルを最高度に引き上げて捜索中だ。軍も動員されている。
エヌ県から虎松英樹記者が伝えた。「多くの報道陣が集まっています。ここから4キロ離れたロンポン村入口は封鎖されました。しかし、捜索地域は200平方キロと広く、絞り込めるのか、包囲網の中に容疑者がいるのか、不安がつのっています」
パリではイスラム教徒集まるレストラン爆破やモスク攻撃
パリ市内ではテロに対する抗議集会が開かれ、イスラム教徒が訪れるレストランが爆破され、モスクが攻撃されるなどの騒乱も広がっている。
シリアの首都ダマスカスではさまざまな意見は飛びかう。「このような反応の仕方は許されない。テロ行為だ」「風刺画家はイスラムに対するわるいイメージをあんなふうに表現するのか。双方とも間違っている」「(あの新聞の風刺画は)人を殺すようなことではない。結局アートでしょ」「(襲撃は)当然だと思う。表現の自由には賛成でも、それは彼らの領域でやればいい。ムハンマドはわれわれのものだ。傷つきますよ」「風刺画には嫌悪を覚える」「風刺画は侮辱。しかし、われわれでなく神が裁くことだろう」
キャスターの齋藤孝「イスラム世界では西欧と違う価値観が働いていますからね」
きのう8日(2015年1月)朝、パリ市内で女性警官が自動小銃で撃たれ死亡する事件があった。AFP通信は容疑者逮捕と報じたが、新聞社襲撃事件との関係はわかっていない。