爆弾低気圧で根室「暴風・吹雪・高潮」3重被害!大雪の中で街は水浸し

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   過去最強クラスの爆弾低気圧の影響で、きのう17日(2014年12月)からきょう18日にかけて列島各地は大荒れになった。北海道根室市では強風や吹雪に加え、街が水浸しになり、2重3重の災害になった。なぜ、こんな異常事態になったのか。

最大瞬間風速39.9メートル

   きのうの午前9時半ごろ、風雪の中、荒れた海から海水が堤防を越えて次々と住宅街に押し寄せた。高潮の発生で冠水したのだ。道路が川のようになり、消防士も腰まで浸かって住民たちをボートで救助した。普段は岸壁にある船が車と並んで退避している。根室港では海上保安庁の巡視船2隻が岸壁に接触、一部浸水したという。

   根室市は730世帯、約1500人に避難勧告を出した。床下、床上浸水の状況はまだ把握していないという。水浸しになった美容院を営む女性は「何も持たないで逃げるのが精いっぱい。どこから手をつけたらいいか分からない。当分、営業できないね」と寒さに震えていた。暴風も襲い、最大瞬間風速39.9メートルを記録し、山林では樹木がなぎ倒され、倉庫の屋根が吹き飛ばされた。

気圧948ヘクトパスカル!海面吸い上げ

   司会の夏目三久「北海道東部の根室で高潮の被害があるとは想像もしませんでした。どうして高潮が起きたのでしょうか」

   気象予報士の尾崎朋美「高潮は発達した低気圧に伴って発生します」

   原因は2つある。気圧低下による吸い上げと風による吹き寄せだ。低気圧がやって来ると、コップの水をストローでチューっと吸い上げるように海面を吸い上げ、さらに風によって上昇した海面が陸の方におし寄せるという。

「きのうの午前9時ごろ、低気圧の中心が948ヘクトパスカルに発達し、1日に60ヘクトパスカルぐらい下がっていました。気圧が1ヘクトパスカル下がると1センチ海面が上がるといいます。それと満潮の時刻となり、悪条件が重なったわけです」

   きょうも引き続き警戒が必要だという。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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