オーストラリア・シドニー中心街のカフェで、男が人質をとって立てこもった事件で、日本時間のきょう16日(2014年12月)午前0時すぎに警察隊が突入して犯人を射殺した。救出作戦で人質2人が死亡、警察官も含め6人が負傷した。事件の動機や背景は不明だ。
妻殺害関与で逮捕され保釈中
男はイラン出身のハロン・モニス(50)で、午前0時すぎカフェから人質になっていた数人の男女が走り出てきた。直後に警察の治安部隊が突入して銃声が鳴り響いた。けが人を運び出す様子が見られたが、突入から約20分後、再びカフェから銃声が聞こえ閃光が見えた。このとき犯人が射殺されたと見られる。
ハロンはイスラムの聖職者を名乗って、イスラム過激派「イスラム国」の黒い旗らしものを掲げ、「アフガンからの撤兵」を訴えた。「ペンが私の武器。言葉が銃弾だ。これで私は闘う。作戦に反対。平和を願う。オーストラリアの利益を考える」と話す映像が残っていた。
しかし、実際にはイスラム国との直接の繋がりはなさそうだ。思想的な背景は見られず、女性への性的暴行など暴力的な犯罪にいくつも関わっていた。占星術、冥想、魔術に通じていると称し、それを利用したのかどうか、性犯罪を繰り返していた。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト