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「ミシュランガイド」勉強不足!どじょう料理「飯田屋」といったら池波でなく永井荷風でしょ

   話はガラッと変わる。週刊新潮がこのほど出された「ミシュランガイド」東京版は「本当にありがたいか」と突っ込みを入れている。話題になっているのはラーメン屋が22店も収録されたことだ。立川談志は「ラーメン屋なんてまともな料理ができないヤツがやるもの」と切って捨てた。私はそこまでいわないが、ラーメン屋を入れたり、08年版は150店だったのが今年は226店にもなり、5000円以下で食べられる店を入れると551店ものバブルとしかいいようのないミシュランの編集方針には首を傾げざるを得ない。

   判断基準が明確でないという批判は前からあるが、あまりにも大衆迎合であり、どじょう料理の名店「飯田屋」を「池波正太郎が愛したという「どぜう汁」もおすすめ」とあるが、「飯田屋といえば、本来は永井荷風が連想されて然るべきです」(ある好事家)と指摘しているように、「勉強不足」も目立つようだ。

   私は三つ星レストランとは無縁な食生活を送っているからミシュランなどどうでもいいが、居酒屋情報は比較的まめに集めている。こちらもいい店に出会うのはなかなか難しい。居酒屋評論家なるものを自認している某氏が、京都で勧めていた中京区にある「H」という店に先日行ってみた。漬け物と肉がうまいという。たしかに、ぬか漬けの盛り合わせは450円でなかなかだったが、豚やホヤの塩辛、なまこなどを頼んでみたが、居酒屋にしては量が少なすぎる。驚いたのは、キャベツの何とか炒めなら腹の足しになるであろうと頼んだが、これまた小皿にほんの少しで500円。

   おまけに焼酎のお湯割りも料亭並みの少なさ。白ワインのグラスを頼んだらまずいのなんの。仕方ないのでそこを出てラーメン屋に飛び込み、餃子とラーメンとビールを頼んで一息ついたが、あんな店には2度と行かない。

   この評論家氏のおすすめの店にはいくつか行ってみたが、たしかに料理のうまい店もあるが値段が高い。これでは居酒屋ではなく割烹ではないか。高くてうまい店なら教えてもらう必要はない。安くてうまくて居心地のいい居酒屋など、こうした評論をしている人間には探せないのだろう。困ったものだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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