復縁求める江利チエミに高倉健「もっと早く、なんでそう考えなかったんだ。戻れない」

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

ノンフィクション「殉愛」裁判―予想される百田尚樹側に厳しい判決

   『フライデー』にやしきたかじんの未亡人・さくらさんの「告白手記」とたかじんの「遺言書」がご丁寧に袋とじになって載っている。売りは丸ごとさくらさん側のいい分と、遺言書にある「全ての現金は・家鋪さくらに相続させる。遺言者は、子である家鋪(旧姓)(実名)には、遺言者の財産を相続させない」と書かれてある部分であろう。

   週刊文春は百田尚樹の弁明。『週刊新潮』はさくら寄りの記事の作り方。フライデーは100%さくら側。娘のいい分をそのまま載せているのは『週刊朝日』だけ。これを見るとメディアに対する百田の「圧力」が強いことがよくわかる。

   だが、たかじんの実娘が訴えているのは百田の「殉愛」に書かれた自分に対する記述が「プライバシー侵害と名誉毀損に当たる」というところである。著者は、2002年に最高裁判所が柳美里著の「石に泳ぐ魚」(新潮社)について、モデルとされた原告の主張どおり「この小説はモデルの女性のプライバシーを侵害している」と認定し出版差止めと慰謝料の支払いを命じたことを知らないわけではあるまい。この場合、モデルの女性には事前に書くことを伝えてあったはずだ。

   ましてやこの本はノンフィクションである。にもかかわらず、実娘側の取材や了解を取っていないのだから、個人的には、この裁判は著者側に厳しいものになると思う。そこのところを出版社系週刊誌はどう考えているのだろうか。見解を聞かせてほしいものだ。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト