大韓航空の副社長チョ・ヒョナさんは美人で才媛とくれば、まるで韓流ドラマのようだが、これがいま「ナッツ・リターン」と呼ばれる騒動の中心人物なのだ。騒動は今月5日(2014年12月)、ニューヨークのケネディー空港を飛び立とうと滑走路に向かっていた大韓航空機内で起った。
ファーストクラスのチョ副社長が突如「何というサービスをするの」と叫んだ。客室乗務員が配ったナッツが袋に入ったままだったことに、「マニュアルと違う」と激怒したのだった。その声はエコノミークラスの座席まで届いたという。
チョ副社長は「皿に乗せて出すはず」とマニュアルの確認を指示したが、責任者が正確に説明できなかったため、「飛行機から降りろ」と命令。飛行機を搭乗口まで引き返させて責任者を降ろし、20分遅れで出発した。256人の乗客には説明なし。
とうとう検察著当局も家宅捜索
これがいま「ナッツリターン」と呼ばれている事件だが、これが報じられると、当然ながら「航空機はマイカーじゃない」と批判が強まり、市民団体が「航空の安全を乱し、業務を妨害した」と告発した。これを受けて、検察はきのう11日(2014年12月)にソウル市内の大韓航空オフィスと仁川空港の事務所を家宅捜索した。
韓国の法律に詳しい弁護士によると、機内では一人の乗客にすぎないのに、副社長としての権限で威力を用いた。結果、遅延で業務妨害になるのではないかという。威力業務妨害罪は5年以下の懲役または1500万ウオン(約160万円)以下の罰金になる。チョ副社長はおととい辞表を出しており、きょうにも国土交通省に事件の経緯を説明するという。
ナッツは袋のままでOK!マニュアルには写真付きで解説あった
森圭介アナ「マニュアルを調べたところ、ナッツを袋のまま出している写真があったんです。もしかしたら副社長のほうが勘違いしていたのかもしれませんね」
司会の加藤浩次「今のご時世、考えられない事件ですよね」
チョ副社長は韓国10大財閥のひとつで、大韓航空を傘下にもつ「韓進グループ」の会長の長女。アメリカで経営学を学んだあと大韓航空に入社して、07年に機内サービス部門の役員に就任した。機内食から韓国文化を発信するなど意欲的で、去年副社長に昇進した。ただ、報道によると、日頃から態度が横暴で、社内の評判はよくなかったという。
香山リカ(内科医)「マニュアルなのか、自分のことなのか。多分、副社長である自分に対してと、怒ってるんでしょうね」
キャスターのテリー伊藤「もし一般の客がこれをやったら、機長がその客を下ろすでしょう。辞任はするが、ウラで実権を握っているともいわれていますね」
香山「不謹慎かもしれないが、見た目に美人で、気が強そうで、お嬢様の副社長が横暴だと、なんかドラマか映画の話みたいですよ」
加藤「意地の悪い社長の何とか、とかのパターンですよね」
多分、世間の反発も上流社会にむけられているのだろう。ますます韓流だ。