こいつぁ驚いた。森圭介アナが数式を並べた。「2xの三乗+3xの二乗-1=0」「ルート」「不定積分」がどうとか。「これ、日本数学検定協会の試験の問題ですが、高校2年生のレベルです。これに小学1年生の男の子が合格していたことがわかりました」
司会の加藤浩次が「7歳でですか」と目を丸くした。キャスターのテリー伊藤も嬉しそうに笑ってる。2人とも数学には縁がなさそう。
検定はじまって以来の最年少記録
その小学生、高橋洋翔クンを大竹真レポーターが訪ねた。洋翔クンは額に入った検定合格証を手に「簡単な問題が出て(ここでスタジオは大笑い)、これは受かりそうだったから気合いを入れた」と話す。
前歯が1本生えかわりで欠け、髪はちょっと寝グセのある普通の小学生だが、大竹が「合格って手紙がきたの?」と聞くと、「そこを詳しくいうと長くなるので、結論からいえば合格と...」と話す。大竹か完全に食われて、加藤は「ハハハ」と笑ったあとガックリだ。
検定は「足し算引き算」の小学1年生レベルの11級から、大学レベルの1級まで13段階ある。洋翔クンが合格した2級は上から3番目。あとは準1級と1級だ。洋翔クンは5歳で11級に合格し、その後も自分で勉強を続けていた。7歳で2級は、1992年に検定が始まって以来の最年少記録だそうだ。
洋翔クンは平日は1~2時間、休日は3~4時間を数学の勉強にあてている。「勉強は参考書を見て、ひとりでやっています」「1級参考書とか読んでいて、答えが出た時に嬉しくなる」なんていう。
そもそもは、2歳の頃に遊んだマグネットの立体パズル、3歳で素因数分解をこなしたという。本棚には「数学パズル」「微分積分」「確率・統計」「フェルマーの最終定理」「数学オリンピック」なんて専門書がずらりと並び、「クレヨンしんちゃん」や将棋の本も少しある。
「新しい数学を発明したい」いやあ、恐れ入りました
大竹が高2の問題を渡して解いてもらったところ、全面がホワイトボードになっているカベに向かって、サラサラと解いてみせた。答は合っているのだが、「きせき」「ちゅうしん」「はんけい」「えん」など全部ひらがなだ。なるほど1年生。漢字はまだ習っていない。では、本はどうやって読んでいるのだろう。
将来は「数学者になりたいです。面白い数学や新しい数学を発明したい。たとえば、微分積分みたいな新しいものをどんどん作っていきたい」
テリーが大笑いして、手を打っている。真顔になっていた加藤は「これは凄い子がでてきましたねえ」と頭を下げた。
森がパネルを示すと、趣味はサッカー、水泳、将棋。それに図書館で数学の本に触れることとあった。
加藤「これは何なんでしょう。やらされてないじゃないですか」
森「そうなんですよ」
加藤「あんな小さいときから自分から率先してやりたいって、すごいことですよね」
テリー「答えが出たときの喜びっていうんだから」
坂口孝則(経営評論家)「理系離れがいわれてるなか、面白いニュースですよね」
加藤「学校でまだ九九を教わってませんからね。ウチの娘は2年生ですけど九九で苦労してる」
先生の方が苦労するかもね。