百田尚樹「殉愛」訴訟なぜか週刊誌は黙殺!作家スキャンダルはタブー?

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

白鵬が目指す「モンゴル国籍親方」最多優勝横綱に四つに組まれた相撲協会

   話はガラッと変わる。週刊ポストが、九州場所で大横綱・大鵬の記録に並ぶ32回目の優勝を飾った白鵬が、優勝インタビューで語った「天皇陛下に感謝したい」という言葉が波紋を呼んでいると報じている。私は聞いていなかったが、白鵬は最初モンゴル語で挨拶し、続いて日本語でこう話したという。

<「この国の魂と相撲の神様が認めてくれたから、この結果があると思います。明治初期に断髪事件が起きた時、大久保利通という武士が当時の明治天皇と長く続いたこの伝統文化を守ってくれたそうです。そのことについて天皇陛下に感謝したいと思います」>

   日本人でも知らない「故事」を出したのはどうしてなのだろう。なぜ唐突に日本人をアピールしたのだろうと話題になっているそうである。古くからの角界関係者はこう語っている。

<「白鵬はモンゴル国籍のまま親方になることを目指している。近しい人間を通して、帰化せずに親方になれるよう角界の重鎮に相談している。
   白鵬には一代年寄りを襲名して『白鵬部屋』を創設したいという希望があるが、それをあくまでモンゴル人として実現したいと考えているようだ」>

   白鵬は日本人女性と結婚しているから、帰化することはさほど難しくないはずだが、これまで帰化していないということは、モンゴル人に誇りを持っているのであろう。また、相撲の起源はモンゴル相撲からきたといわれるから、そうした『意識』もあるのかもしれない。

   だが、大相撲には厳然とした規定がある。「年寄り名跡は日本国籍を有する者しか取得資格がない」というものだ。北の湖理事長も特例を認める気持ちはない。そのために、今回、天皇を出すことによって、白鵬に特例を出してもいいのではないかという声が、協会の外から出てくることを期待しているのではないかという見方が出ている。モンゴル語で話したのはモンゴル人の誇りをピーアールしたのではないか。

   このままいけば白鵬があと数場所優勝することは間違いない。そうした場合、閉鎖的で融通の利かない相撲協会が少しは動くのだろうか。私はモンゴル出身の力士が上位に君臨している今の大相撲ならば、モンゴル籍の親方が誕生してもいいと思う。一定の枠、白鵬部屋でもモンゴル出身の力士は半数を越えてはいけないとかの縛りをすればいい。

   モンゴルの横綱に日本人力士が挑み負かす日が来るのを待ちかねている相撲ファンも多いはずだ。そうしてこそ再び「若貴」時代のような隆盛が戻ってくるはずである。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

姉妹サイト