一度はまるともう脱出できない「女子度低下キャラ」
さて、女性から支持される女子度低めの女性に話を戻そう。読みかけの少女マンガでは、おとなしい主人公が敢えて女子度低い女の子を演じるのだが、その理由が切ない。中学生時代にカワイイだけで男子からモテたため、仲良し女子たちが妬み、次第にグループから外されて孤立してしまった経験があるからだ。仲間外れの恐怖を知った彼女は、高校入学とともに、キャラを女子度低めにイメチェンするのだ。カバンの中はぐっちゃぐちゃ、ガサツで大食い、「クソウケるんですけど!マジキモいしウザイ~」と言葉遣いも汚くなる。
そこまでしなくてもいいと自覚しながらも、いつしかこの立ち振る舞いが身についてきてしまうのだ。ありの~ままの~姿でいることは難しい。誰もが経験したことがある。もはやどっちが本当の自分なのかわからなくなった人も多いのではないだろうか。そして、本当にモテたいと思い始めた頃に、クセが抜けなくて大変苦労する。ちょっと色っぽくリップの色を変えてみたいけれど、こんな私がやったら周りに引かれないだろうかと余計なことを考え、胸ときめきそうな男子の前で「それヤバイっすよね~」と口がすべったり、電車に乗る時に両膝頭を揃えて座れず、股が開き気味にしかいられないとか。
そうそう、アルアルとページをめくりながら、女子度低めからの脱出がいかに大変か、高校生の主人公に三十路オーバーが共感してしまっている。やっぱりマンガは読んでおくべきものだ。
モジョっこ