そう遠くない未来―。地球は寿命を迎えようとしていた。原因不明の異常気象で農作物は疫病にみまわれ、人類は食糧を失い始めていた。科学技術を結集した文明社会が食料を得るために必死に畑を耕す暮らしになっていた。
コーン農場を営みながら息子のトム(ティモシー・シャラメ)と娘のマーフィー(マッケンジー・フォイ)を育てているクーパー(マシュー・マコノヒー)も、元は有能なNASAのエンジニアであった。彼はマーフィーの部屋で起こる不可解な現象から、それがある場所へ導く手がかりだと気が付く。2人はその場所へ向かうが、驚くことにそこはかつて彼の働いていた「NASA」であった。
やがては植物が枯れ果て、地球には酸素もなって、人類は新しい星を見つけて移住するしか生き残れない。その事実をNASA時代の恩師ブランド教授(マイケル・ケイン)から知らされたクーパーは、人類の住める新しい星を探し出す計画への協力を持ちかけられる。それはいつ戻れるのかもわからない無謀な計画でもあった。
クーパーは悩んだ末、子供たちの未来のために「必ず星を見つけて帰る」とマーフィーに約束し、ブランド教授の娘アメリア(アン・ハサウェイ)らクルーと宇宙の彼方に旅立った。
クリストファー・ノーラン2時間45分のSF大作!でも、長かったあ
「ダークナイト」「インセプション」を手掛けたヒットメーカー、クリストファー・ノーラン監督が届ける2時45分の新感覚SF大作だ。期待は裏切られなかったが、「人類は、滅亡するために生まれたわけではない。」というキャッチコピーは、少し大袈裟な気がした。人類救済もさることながら、シンプルに「愛」を説いた、父娘(おやこ)の深い絆がテーマの物語だったからだ。
映像、音楽、そして張りめぐらされた伏線と完成度の高い脚本は、クリストファー・ノーランのファンにはたまらない映画だろう。優しき父親クーパーを演じたマシュー・マコノヒー、愛する人のためにすべてを賭けるアメリアを演じたアン・ハサウェイなど、豪華俳優陣にもぜひ注目していただきたい。
クライマックへ向かう怒涛の展開も息をつかせない。ただ、2時間45分はさすがに長かった。
PEKO
オススメ度☆☆☆