テニスの錦織圭選手(24)が来シーズンに向けて早くも動き出した。ラケットをニューモデルにするという。従来より硬い新素材を採用し、打ち返すボールのスピードを高めた。来シーズンは「高速ボール」で勝負しようというわけか。4大大会の決勝戦で勝ち残るためのモデルだ。
ラリーで早めに打ち勝ち
ニューモデル「BURN95」は、バランス、重さ、サイズとも今シーズンのラケットと同じだが、内側に硬いカーボンを使っていて、スイングのパワーをボールにより伝わりやすくした。固定したラケットにボールをあてて調べるラボテストでは、打球のスピードが約8%上がったという。今年の錦織の打球は平均時速約120キロだから130キロ近くになる。
開発に携わった道場滋さんは「スピードアップすると、展開力が増し、ラリーを早く終わらせることができます。時間も体力も使わずに決勝まで残れます」と話す。体力を温存してラリーを早くこなすことにより、9月(2014年)の全米オープンで何度かあったような勝ちきれないシーンを減らす狙いがあるという。
その分、衝撃も強いので体の負担も心配されるが、元フィジカルトレーナーの中村豊さんは「錦織のテニス能力とフィジカルとの差は徐々に埋まっていますから、スピードボールのラケットを使えます。体力、気力、技術が揃えばさらに強くなる」と見ている。
「東京オリンピック」金メダル目指す
錦織は以前「(海外の大型選手に)パワーで負けても悔やんだことはないし、パワーをウイークポイントと考えたことはない」と語っていた。きのう20日(2014年11月)にイベントに出席した錦織は、「東京オリンピックのときは30歳で脂が乗り切った年です。それまでにもっとランキングを上げていたい」と活躍を誓った。
司会の加藤浩次「帰国しても忙しそうですね。ラケットが変わっていくということですね」
キャスターのテリー伊藤「テニスが好きなのだなあ。人生で今が一番おもしろい時期なのでしょう。どんどん強くなっているから。期待したいねえ」