素顔はとっても饒舌だった!
ストイックなイメージで私生活を見せなかったため、長期旅行中に病気説や死亡説が流れたこともあった。このとき唯一見せた怒り。追い回すカメラに 「失礼な問題だろ。迷惑してるのはこっちだ」。さらに会見でも「噂はきりがない。『泥棒しましたか』『同性愛じゃありませんか』『病院へいった?』とか、まるでお話にならにバカげた話」(87年)
テレビにはあまり出なかったが、その理由を「テレビのメカニズムに慣れない。4台もカメラが動いていたり、疲れちゃう」「スター千一夜」(77年)
97年には、「SMAPxSMAP」にサプライズ出演して、目を丸くした中居の「高倉健さんですか?」に「そうです」と笑った。緊張する SMAPにきちっと頭を下げ、料理は「何にもできないですね」
テレビ出演をほとんど断ってしまう理由として、「(依頼が)みんなFAXで、また字が汚い。返事は2日後にとか、全部断ります」(2012年)
映画監督に興味はあるかと聞かれて、「できもしないことを夢見るんです。やりたいなというのは、とってもあります。自分のドキュメンタリー撮りてえ」(12年)
関係者が異口同音にいうのは、役どころは常に寡黙だったが、普段は饒舌だったということ。「でも、一般の人にはスクリーンのイメージしかない」と 小倉。
意外や、デーブ・スペクター(テレビプロデューサー)が任侠映画を見て、もろ肌脱ぐところを真似していたという。「恩返しはひとつしかない。作品を見る。若い世代に見せること」といいことをいった。ビデオ屋が大変なことになりそうだが。