テニスの「今年の世界王者」を決めるATPツアー・ファイナルで錦織圭選手が準決勝進出を決めた。予定されていたミロシュ・ラオニッチが太もものケガで棄権し、相手変更になったダビド・フェレール選手(32)に逆転で破った。この時点ではまだ準決勝進出は確定していなかったが、続くフェデラー・マレー戦でフェデラーがストレート勝ちし、B組の1位フェデラー、2位錦織が決まった。
代役フェレールに逆転勝ち「100%の勝ちではないがうれしい」
代役フェレールは世界ランキング10位で5位の錦織より格下だが、強靭なスタミナと巧みなフットワークで定評ある強豪だった。きのう13日(2014年11月)午後11時(日本時間)から始まった試合は、フェレールのペースで進み、錦織は第1セットを落とした。しかし、ここからが錦織の本領発揮だ。粘り食いつき、第2セットはサービスエースを連発し、第3セットではネット際にスーパーショットを決めて底力を見せつけた。
試合後、「勝たなければいけないことはわかっていた。100%の勝ちではないが、勝ててうれしい」と話した。
「ファーストサーブポインツウオン」好調!攻めのテニスにチャンス
司会の加藤浩次「やりましたねえ」
キャスターのテリー伊藤「第1セットはどうかなと思ったけど、かっこよかった」
杉山愛(プロテニスプレーヤー)「試合が進むにつれて完璧になりました。何を打っても入って、笑ってもいいぐらい完璧でした」
杉山があげたのは「ファーストサーブポインツウオン」。ファーストサーブが入った時のポイント獲得率だ。第1セットから67%、89%、85%で、「圭は自分のリズムをつかんでいきました。プレーの質もいままでで一番良かった」
準決勝は日本時間のあす夜か、あさって朝に行なわれる。
準決勝の相手はグループAを1位通過する選手で、まだ決まっていないが、ジョコビッチが有力と見られる。「動きにすきがない実力者」ともいわれ、ディフェンスから攻撃への切り換えの早さは脅威だ。
杉山「圭が攻め続けるテニスをすれば、チャンスがきます」
加藤「錦織選手にはこの調子でいってほしいですよね。期待できますねえ。決勝までいってフェデラーに勝つなんてことになったら、渋谷の交差点はすごいですよ」
杉山「もうしびれますね」
もう日本の錦織ではなく、間違いなく世界トップクラスの選手になったということだ。