フィギアスケートの羽生結弦選手(19)の精密検査結果が明らかになった。脳に影響はなかったが、左足太ももの打撲や右足関節ねんざで全治2~3週間と診断され、今月28日(2014年11月)からのNHK杯出場は微妙だ。
NHK杯出場は無理か...
日本スケート連盟によると、羽生のけがは頭部と下あごの座創(すり傷)、腹部と左大腿部挫傷(太もも打撲にあたる)、右足ねんざの5か所だった。スポーツドクターの鶴野寿一さんは「太ももと右足関節がいちばん心配ですね。(NHK杯出場は)いまでもまっすぐに歩けるなら間に合いますが、ひきずるならむずかしいだろう」と語る。
羽生は日本スケート連盟を通じて「皆さまにはご心配とご迷惑をおかけしてしまい、申しわけない気持ちでいっぱいです」とコメントを発表した。今後については「まずはゆっくり休み、治療したいと思います」「けがの回復具合を見てから検討したいと思います」と、当面のスケジュールは未定と説明した。
NHK杯のあと、12月には今年の上位6人しか出られないグランプリファイナルがあるが、これにはNHK杯で金メダルを争うぐらいの成績が必要といわれる。
選手として負傷経験のある安藤美姫は「筋肉の硬直はケアすればよくなりますが、今は安静第一。けががトラウマになる選手もいるけど、彼は芯が強いので大丈夫だと思います」と話す。
医者は同行してなかったの?
解説者の佐野稔は「ねんざが怖いですね。ジャンプして下りる足ですから。全治2~3週間ならそんなにひどくはないが、ねんざを侮ると慢性化します」と心配する。司会の加藤浩次「脳震とうや骨に異常はないようですね。まずはよかったです」という。
ロバート・キャンベル(東大教授)「ねんざは慢性化しますし、(競技に)すごい影響があります。日本はフィギアスケートで世界を引っぱる国ですから、今後はチームに医師を同行させなければ...」
キャスターのテリー伊藤「けがは本人か医師でないと、実際はよくわからないですよね。個人的には、無理しないで、あせらないでと思います。治すことに専念してほしい」
負傷の直後、「大丈夫です。死ぬまでやる」と言って滑り通したという羽生だが、回復に万全を期してもらいたい。