選挙権を18歳に引き下げる公職選挙法改正をめぐる議論が国会で本格化しそうだ。6日(2014年11月)に行われた与野党8党の実務者会合を報じた朝日新聞(9日付朝刊)の記事を取り上げた。齋藤孝キャスターは「政治を教材に授業をすれば、判断力が育ち責任感も生まれる」と賛成論をぶつ。
船田元座長(自民党)が会合で示した試案によると、「改正は周知するために成立・公布から1年後とする」「国政選挙から適用する」などが盛り込まれ、この試案をたたき台に議論が進められ、今国会中に改正案を提出して来年の通常国会で成立を目指すという。ただ、党によっては、18歳引き下げに「まだ未熟で大人扱いにできない」などの反対意見も根強いという。
国際的には「20歳」はごく少数派
選挙権年齢の国際的な流れは圧倒的に18歳だ。齋藤が用意した世界の選挙権年齢の表を見ると、192の国・地域のうち170か国・地域が18歳で、この中にはオーストリアやキューバの16歳も含まれている。日本と同じ20歳を適用しているのは、中東、アフリカ諸国などごくわずかだ。
齋藤「そこまでちゃんと判断できるようにしようと、高校の授業も変わってくると思いますけどねえ」
司会の夏目三久「自分のことで言えば、18歳の高校生の時は20歳の大学生の時代に比べて、知識量だったり政治を考えることが少なかったけど、教育があれば知識が変わるかもしれないですね」
世界の大勢から見ると、20歳選挙権制度は「大人になるのが遅い国」と公言しているようなもの。高齢化社会、保守的な年寄りばかり増えるのもよくない。法案の成立いかんでは、安倍首相の解散・総選挙の時期の判断も変わってきそうだ。