先月(2014年10月)からカナダ・イエローナイフで行方がわからなくなっている熊本出身の医師、吉窪昌美さん(46)の捜索を打ち切ると、地元警察が発表した。「事件性はなく、吉窪さんは自ら森に入って消息を絶った。すでに死亡しているとみられる」という。
吉窪さんの弟の健司さんに日本外務省から「昌美さんが出国の際、友人の女性宛に自殺をほのめかす手紙を出していた」という連絡があったという。これがおそらくカナダに伝えられたものとみられる。
出国前に友人の女性宛て投函
イエローナイフはオーロラ観測の名所で知られるが、この時期は天候が悪く、いわばシーズンはずれ。吉窪さんがイエローナイフの市内で買い物をする姿などが複数の監視カメラの映像に残っていたが、先月22日に郊外へ向かう幹線道路を1人で歩いているのを目撃されたあと消息を絶った。
健司さんは「自殺する人が帰りの便まで飛行機をとるのかなとか、アクセサリーを買うかなとか...。自殺ではなく、やっぱり何かあったんじゃないかと、そっちばかり考えます」と話す。外務省からは手紙の宛先や内容については「教えられない」といわれたそうだ。
健司さんは「手紙を一番知りたい。その方がだれなのか。うちに連絡するのが嫌なら、メディアを通してでも伝えてほしい」「絶対に生きて帰ってくると信じています。これからも」と語る。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト