おととい3日(2014年11月)夕刻、山口県から九州北部にかけて広く目撃された巨大な火の玉を多くの車載カメラ、監視カメラがとらえていた。声も入っていて、「あ、流れ星」「隕石か」「消えた」となかなかに面白い。
宮崎の目撃者は「流れ星よりゆっくりかな。でも光はとても強かった」という。少し尾を引いたような大きな丸い光で、時間にしてわずか5秒ほどだ。どの映像も、西の方角へ飛んで一瞬輝きを増したところで消えている。
地上に落下の報告なし
映像が記録されていたのは、宮崎、福岡・苅田町、大分・国東市、山口・下関市の車載カメラ、さらに佐賀空港の展望台のサガテレビのロボット・カメラだった。これらを地図の上に重ね合わせてみると、ナゾの火の玉は広島、山口の瀬戸内海上から大分、佐賀、長崎方向へ向かっていた。
火の玉が燃え尽きずに地上に達していれば、隕石となってどこかに落ちているはず。それはどこか。最後に方向をさぐりあてたのは佐賀だ。しかし落ちたという情報はない。
もし落ちていればどうなったか。去年2月にロシア中部のチェリャビンスクに落下した隕石は、落下そのものよりも高速で飛ぶ衝撃波で窓ガラスが割れるなど、損壊建物400棟以上、けが人は1200人を超えた。また長い煙の尾を引いていたが、今回はそれがない。
宇宙船の脱出カプセル説
日本スペースガード協会の高橋典嗣氏は「火球(かきゅう)です。流れ星の明るいもので、映像で見るかぎり落ちてはいませんね。爆発したと思います」という。たしかに、車で見た人も「消えた」といっている。隕石のほとんどは大気中で燃え尽きてしまうのだそうだ。
司会の小倉智昭「専門家は口をそろえて『火球』といってるが、もうちょっと(話を)引っ張ってくれればいいのに。1週間くらい『何なんでしょう』って。そうすれば、『とくダネ!』でずっとやれる」
岸本哲也レポーター「100%じゃないですから。火球とみられるということです」
岸本はひとかかえもある隕石の模型を持ち出して、「今回はこれくらいのものだった」という。長さは50センチでアーモンド型をしている。これが秒速数十キロで飛んで来るのだという。さらに本物の隕石も見せた。胡桃ぐらいの大きさで真っ黒にこげている。「地上に到達したのが隕石。今回は消える寸前に一瞬光っていますから、これで燃え尽きたと見られています」
小倉「パッシングしたんじゃないの。面白くしたいんだよ」
岸本「宇宙映画が好きな人は、脱出カプセルではないかといっています」
燃え尽きたのは上空40キロだそうだ。ならばあきらめもつくか。