台風20号があす6日(2014年11月)からあさってにかけて、小笠原諸島から伊豆諸島周辺で赤サンゴを密漁している中国船を直撃しそうだ。台風20号は940ヘクトパスカル、最大風速45メートル、最大瞬間風速65メートルと強い勢力を保ちながら時速25キロで北北東に向け進んでおり、海は大しけが予想されている。
難破したら日本に救助義務
台風による海難事故が起きた場合、密漁船団を救助すべきなのか。海洋安全保障に詳しい東海大学海洋学部の山田吉彦教授は「密漁船であるかは問わず、日本が対処しないといけないことになっています」という。
迷惑なのは海上保安庁だ。所管する太田昭宏・国土交通相は「漁船に退避するように発信している。必要に応じて立ち入り検査を行い、(島に)上陸しないように厳重な指導を基本方針にして臨む」と話す。
それにしても、難破の危険を冒してまで赤サンゴ取りを続ける背景には何があるのか。「今日のコラム」コーナーでキャスターの齋藤孝が「中国人と赤」の関係について解説した。古代中国では太陽や火を神として崇拝し、その後、太陽や火の赤に崇拝の対象が変わってきた。神事で鶏をいけにえにし、その血で柱を赤く塗り魔除けにしたという言い伝えもあるという。
齋藤「(密漁などやらず)崇高な精神を取り戻してほしいですね」
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト