雑誌「日経トレンディ」が2014年のヒット商品ランキングを発表した。トップは「アナと雪の女王」で、「妖怪ウオッチ」「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」と続く。伊藤健編集長は「節約に疲れて楽しみたいという心理を反映した商品が出た」と話す。売れ行き、新規性、影響力を基準に選んだそうだ。
3つのキーワード「生活向上」「メリハリ」「ベタ」
4位以下は、4位「ジェルボール洗剤」、5位「Banブロックロールオン」、6位「伊右衛門特茶」、7位「TSUM TSUM」、8位「クロワッサンドーナツ、9位「格安スマホ」、10位「あべのハルカス」だ。
経営コンサルタントの坂口孝則さんは商品消費を3つのキーワードから分析する。まず生活向上消費。格安スマホは安さがシニア世代から支持を集めた。「ミラカール」(20位)はあっという間に髪をカールできて、朝の女性の身支度を助けた。「払った以上の効果が確実に約束される手堅さがうけました」
次にメリハリ性はお金を使うなら通常より豪華な商品にという、景気のちょっと回復時によくある傾向だ。「ヘルシオお茶プリッツ」(18位)は、石臼でお茶を粉状にしてあたたかく飲める。シニア世代に人気だ。「希少糖」(17位)は甘いのに低カロリーがうけた。使っているレストランの店長は「安心して食べてもらえます」という。坂口さんは「これらは節約疲れを反映していて、ちょっとでも豪華にということです」
消費の主役は「女性と子ども」
ベタ消費とはなにか。女性や子供を中心に安心感・安定感を求める方向だったという。「アナと雪の女王」はわかりやすさが支持を得た。室内でもお砂遊びができる「キネティックサンド」(11位)は、シリコンまじりでねばりがあり部屋を汚さない。6万個を半年で売る予定だったが、1か月で完売してしまった。「経済全体があまり好調ではない。お父さんたちの消費が拡大しないので、消費の中心が女性や子供に移りました」
消費増税から回復・拡大しきれない経済の現状を反映したということらしい。
司会の加藤浩次「ポイントは女性と子供ですね。お父さんたちは流行に流されないともとれます。30位に申し訳のように『NISA』が入ったのは日経らしいな」
そのNISAもおもな契約客は独身女性だ。