メディアは「29歳の女性が安楽死の議論を変えた」
ニューヨークの西橋麻衣子記者はこう伝える。「繊細な話題だけに、メディアもこれまで中立的な伝え方が多かったのですが、彼女の死を受けて、彼女の主張を尊重するような内容に変わりました」
「その勇敢さに畏怖の念を覚える。最後まで命を尊重した彼女の選択を称えるべき」(ニューヨーク・ポスト)、「29歳の女性が安楽死の議論を変えた」(USAトゥデー)、「安楽死の議論をどのように変えるか」(ワシントン・ポスト)
西橋「若い人たちを議論に引き込んだのが彼女の大きな遺産だといわれています」
この結果、従来はほぼ半々だった賛否が、「苦しんでいる場合は?」と聞くと、7割が安楽死を認めるようになったという。世界で安楽死を認めている国はオランダなどヨーロッパの4か国だけだ。日本では、たとえ本人の同意があっても嘱託殺人になる。
司会の小倉智昭「高齢者と若い人では安楽死の考えも違うと思いますがね」
安田洋祐(経済学者)「難しい問題ですが、ニューヨークなど都市部で肯定的になってきている印象が強い。アメリカも変わったのかなという印象です」
中江有里(俳優)「わかる気もしますが、日にちまで決めてというのは、私にはできないですね」
小倉「その立場にならないとわからないことかもしれないね」
自分ではなくても、家族も含めて考えると意外に身近な問題だ。苦しんで、あるいは見苦しく老いた姿に、「死んでホッとした」と思ったことのある人は決して少なくないのだから。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト